演繹法と帰納法
mokurenさん、「関係と分解」は人間の頭の中の出来事、「具体例」は現実世界の出来事、確かにそうですね。それにしても、昔の「中国の百科事典」の動物の分類にはびっくりさせられました。昔は人間が直接接することのできる動物が動物のすべてだったということが関係しているのか、人間との関わりという観点で分類しようとしたように思えます。 ところで、mokurenさんの記事に「この二つの「例」の使われ方、結局、前者が演繹法であり、後者が帰納法であると言えるのではないのでしょうか。」という記述がありますが、これには少し違和感があります。 というのは、一般に「演繹法とはすでに得ている一般論(もしくは信ずる価値観)をある事象に当てはめて、その意味するところを必然的に引き出す、いわゆる三段論法的な論理展開のこと」、「帰納法とは、観察されるいくつかの事象の共通点に着目し、一般論(共通して見られる法則性)を導き出すという考え方」というように説明されています。(参考:「問題解決力」を高める思考スキル) つまり、帰納法は「いくつかの事象の共通点に着目」するので、いくつかの事象である「例」が複数必要となるということになります。しかし、私の記事では「例」は1つしか挙げていません。ここでの「例」の使い方は「1つの具体的な事象を詳細に分析して、構造を明らかにし、その構造が他の例に適用できるかどうかを検証」しているので、厳密にいうと帰納法とはちょっと違うのではないかと思うのですが、いかがでしょう?