関係の分類

 koppeさん、私も概ねその解釈で問題ないと思います。ところで、太郎さんと次郎さんの類似の引用ですが、そこで書かれていることを元に「関係」を一度紐解いてみたいと思います。

 まず、文中の登場人物の太郎・次郎の類似性より「撫でた」が共通であるという類似性のほうが高く認識されるとあります。これは、「太郎・次郎」という登場人物が該当文の属性として存在し、属性の類似性で当たる。また、「撫でた」は登場人物間の関係を表し、関係の類似性に当たる。ということが原因であると説明されています。
 これを「太郎・次郎」を名詞、「撫でた」を動詞と見ると、文において、名詞はその属性を、動詞はその関係を表すと言い換えられます。ここで、「関係」=「動詞」という概念を構築することができます。もし、そうだとすれば、「関係」の種類は大きく分けて2種類あるといえるのではないでしょうか? 
それは、状態と動作です。動詞の用法にたいするこの状態と動作の違いは高校英語で学ばれたことだと思います。動詞の分類の仕方にはいろいろありますが、英語では、同じ動詞であっても、状態か動作かでその文の構造や日本語に訳したときの意味が異なってきたと思います。それほど大きな分類なのだと思います。したがって、この動詞にとって大きな分類である状態と動作を「関係」そのものの分類に当てはめてみたいと思います。

 まず、そもそもの「関係」の意味を私なりに定義してみます。関係とは

「人間の意識の時空間の中において、独立した物事が複数存在するときのそれらの間の相対的な位置づけを表している。」

とします。この解釈にあまり異存はないと思います(少し強引過ぎるでしょうか?)。

 そこで、この定義に「状態」を当てはめて見ます。すると、いろいろ言葉が出てきますね。
   前後、上下、左右、遠近、内外、天地、表裏 ・・・・・など
対概念の言葉として続々と出てきます。そのうちのかなりの言葉の後に関係と言葉をつけることができますね。「関係」という言葉を後に付けて違和感がるか否かの違いはその言葉の発生頻度の違いに比例しているように思われます。
 次に、この定義を「動作」に当てはめてみます。すると、時間の経過を伴いながら、「変化前」と「変化後」が必ず存在することが分かります。この変化は、対象となる物事の間で片方向に作用するものもあれば、双方向に作用するものもあります。
 たとえば、親子関係。これは「産む」という動作の結果の関係を表しています。最初に子と無があり、子が子を産むことにより、子は親となり無が子になります。したがって双方向の関係となります。また、片方向の代表例が因果関係になると思います。これは論じるまでもありませんね。

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