「目的」+「全体と部分とそれ以外」

mokurenさん、うまく話を展開してくれましたね。パスした甲斐があるというものです。
 「全体と部分とそれ以外」、確かにそのとおりだと思います。でも、どうしてそれを明確にする必要があるのでしょう?
 普段の思考の中で、何が難しいかというと、モレているものを見つけることです。モレているものは見えていない。存在すること自体に気づいていない。それに気づくためには、見えているものを整理し、それを元にして全体を描き出し、全体の中に見えているものを当てはめて、モレているところを浮かび上がらせる必要があります。その手法の1つがMECEだとすれば、MECEのポイントは「モレなく」であり、「ダブりなく」は「モレなく」するための補助的な手段だということなのかもしれません。

 前回、MECEに関するWebページを分類しました。なぜこのような分類をしようと思ったのでしょう?そもそもの分類の動機は、自分たちのサイトはMECEに関するWebサイトの中のどこに位置づくのか?ということです。
 最初の分類として「MECEそのものを説明しているページ」「MECE以外のものの説明の中でMECEを補助的につかっているページ」に分類しました。私たちのこのサイトはどちらに属するかというと、「MECEそのものを説明しているページ」に当てはまる。では他にたくさんある「MECEそのものを説明しているページ」と自分たちのサイトの違いはなにか?もし既存サイトの中に「モレ」があるのなら、それが私たちのサイトの特徴、存在意義になるはずです。
 そこで「MECEそのものを説明しているページ」をさらにMECEで分類しようとする。そうすると既存サイトは「MECEそのものの説明だけど受け売り」という印象で表現できる。それをもっと具体的に表現すると「MECEがどういうものかという説明と既存のMECEの分類の例には言及しているが、新たにMECEの分類を作る方法については言及していない」という特徴を抜き出せる。
 このことから「新たにMECEの分類を作る方法に関して言及している」自分たちのサイトは既存のサイトの分類からモレている部分に位置づいていることがわかる。そこにフォーカスを絞ることで、私たちのサイトの存在意義はより明確になるはずです。
 ところで、この分類は前回の分類とはちょっと違う結果になりました。前回の分類は単に「MECEに関するWebページの傾向を調べる」ためだったのですが、今回の分類は「MECEに関するWebページにおける自分たちのサイトの位置づけを明確化する」ために分類したので、結果が変わったのだと思われます。つまり、分類の仕方は目的によって変化するようです。
 ということで、「目的」+「全体と部分とそれ以外」、これが新たなMECEの分類を作り出すときの鍵だと思いますが、どうでしょう?

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