2種類の「関係」

 「関係とはなにか?」ときましたか。改めて聞かれるとよく分からないですね。mokurenさんが調べた辞書の説明から推察すると、何かと別の何かの間にある見えない線のようななんらかの意味のあるつながり、なのでしょうか。余計分からなくなりました。でも、この特定の関係を手繰っていくことが、外枠を見つけるヒントになるような気がします。
 そこで、もう少し「関係」を紐解くために「関係」にはどんなものがあるのか具体例をあげてみます。親子関係、友達関係、敵対関係、類似関係、前後関係、因果関係、包含関係、、、、うーん、きりがなさそうです。仕方がないので具体例を挙げるのはあきらめてとりあえず挙げてみた例をじっと眺めて見ましょう。すると、これらの関係は大きく2つに分けられるような気がします。
 その違いを明確にするために「対象Aと対象Bの間に関係Xがあって、その関係において対象Aにとって対象Bはbであり、対象Bにとって対象Aはaである」場合、仮に「(対象A)[a]-<関係X>-[b](対象B)」と表現することにします。具体的な関係をこの表現方法で表現してみましょう。
(1)徳川家康と徳川秀忠との親子関係 の場合
これを詳しく説明すると「徳川家康と徳川秀忠の間に親子関係があって、徳川家康にとって徳川秀忠は子、徳川秀忠にとって徳川家康は親である」なので、この関係は「(徳川家康)[親]-<親子関係>-[子](徳川秀忠)」と表現できます。
(2)花子さんと太郎さんとの友達関係 の場合
これを詳しく説明すると「花子さんと太郎さんの間に友達関係があって、花子さんにとって太郎さんは友達、太郎さんにとっても花子さんは友達である」なので、この関係は「(花子さん)[友達]-<友達関係>-[友達](太郎さん)」と表現できます。
 (1)と(2)を比較すると、<○○関係>の右と左にある内容が(1)では違いますが、(2)は同じです。そのため(1)では左右の(対象)を入れ替えると意味が変わりますが、(2)は入れ替えても意味が変わりません。したがって、(1)は「向きのある関係」、(2)は「向きのない関係」と言えるのではないでしょうか。このような関係をある対象から次々にたどっていくと対象の集合体ができますが、(1)は向きがあるので関係をたどっていくときの広がり方がたとえば家系図のような木構造になっていきます。(2)は向きがないので平面的に広がっていきます。この広がり方の違いがいろいろな分析の手法と関係しているのかもしれません。
 ついでに言うと、関係の中で1つ気になる関係があります。それは「類似関係」すなわち「似たものどうし」という関係です。以前「MECEに関するWebサイト」を分類したときに、「○○が似たものどうし」を集めて分類をしています。MECE的分解を考えるとき、この「○○が似たものどうし」という関係は特別な意味を持っているのではないかという気がするのです。
 と、ここまで考えてみましたが、これ以上の紐解きは今の私にはできそうにありません。ということでmokurenさん助けてください。

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