そもそも関係ってなに?

 分解の視点で考えるとき、分解すべき対象の全体は分かっている。しかし、関係の視点で考えるとき、ある視点からその周りにも視野を広げていくが、一体それをどこまで広げれば全体になるのか分からない。だから、分解より関係のほうが難しい。koppeさんは、そう言いたいのですよね。

 確かにそうですね。関係の視点はズームアウトですから、どこまでその視野をひろげていいのかわからなくなりますね。でも、分解の視点の場合はどうでしょう。これはズームインですから、どこまで分解したらよいのかわからなくなります。
 しかしながら、MECEで言われている「モレなく、ダブリなく」の「モレなく」を考えた場合、全体が分からなければ決して「モレなし」とはいえませんね。逆に、分解の場合は全体がわかっていますから、モレがどうして埋められない状況になれば、そのレベルの分解をやめてしまえば「モレなし」の状態が作れます(この分解レベルのあきらめは別の意味で問題ですが、ここでその話をすると話がややこしくなるため今回は触れずにおきます)。これはあまりにも当たり前のことですね。その当たり前さに盲点が存在しているのではないでしょうか。
 この問題に対処する方法は私なりにあると思っています。しかし、その話へ行く前に、そもそも、普段あまりにも当たり前に使われ、改めてその意味を問われるとなんだか分からない?と思われるこの「関係」というものは何か、それを紐解く必要があると思います。

 ちなみに、「関係」を辞書(goo辞書:三省堂提供「大辞林 第二版」)で引くと


かんけい【関係】
(名)スル
(1)物事の間に何らかのかかわりがあること。また、そのかかわり。
「その件には―がない」「収賄事件に―する」「密接な―がある」「よからぬ輩(やから)と―をもつ」「―を絶つ」
(2)相互のかかわり具合。「先輩後輩の―」「対等な―」「敵対―」
(3)(名詞の下に付いて)それに関すること。
「営業―の仕事」「台風―のニュース」
(4)男女のまじわり。
「人妻と―をもつ」

かかわり【係わり/関わり】
(1)かかわること。関係。つながり。
「事件とは何の―もない」「その事には私も多少の―がある」
(2)つながりのある者。関係者。

つながり【繋がり】
(1)関係。関連。
「医学と生物学とは密接な―がある」
(2)血縁関係。きずな。
「親子の―」


結局、
「関係」は、「かかわり」または「つながり」である。
「かかわり」は、「関係」または「つながり」である。
「つながり」は、「関係」である。
といって言ってグルグルまわっているだけで、なんだかよく分かりません。

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